幸福に向かって
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意志と聖寵との調和の方へ
私たちが一層進む年となりますやうに
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ドイツ・フランス文学者で詩人の片山敏彦からの年賀状2通と絵手紙1通である。すべて同一人物に宛てたもの。絵手紙は片山自ら十姉妹(文鳥?)を水彩で描いている。
【年賀状】
1952年元旦
意志と聖寵との調和の方へ
私たちが一層進む年となりますやうに
あなたの芸術が
いよいよ進まれることを信じ祈ります
1953年元旦
「意志と聖寵との調和」にこそ幸福があるといえるだろうか。片山は次のように書き残している。
幸福は、自力と恩寵(グラース)との
諧和する瞬間に感じられる。
悩みも迷いも、この諧和のひろがり――
純粋持続であるようなひろがりの中に
包まれることができるかぎり、
幸福の貴重な素材である。
悩みをつき抜けて
それを独創的な諧和によって
支配している人の幸福の風光には、
他の人々をも高く引き上げる力がある。
幸福のためには、
祈りと戦いと叡知とが必要だということが、
いわゆる「人間としての条件」であるらしい。
(清水茂編『片山敏彦 詩と散文』小沢書店 P189)
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意志と聖寵との調和の方へ
私たちが一層進む年となりますやうに
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ドイツ・フランス文学者で詩人の片山敏彦からの年賀状2通と絵手紙1通である。すべて同一人物に宛てたもの。絵手紙は片山自ら十姉妹(文鳥?)を水彩で描いている。
【年賀状】
1952年元旦
意志と聖寵との調和の方へ
私たちが一層進む年となりますやうに
あなたの芸術が
いよいよ進まれることを信じ祈ります
1953年元旦
「意志と聖寵との調和」にこそ幸福があるといえるだろうか。片山は次のように書き残している。
幸福は、自力と恩寵(グラース)との
諧和する瞬間に感じられる。
悩みも迷いも、この諧和のひろがり――
純粋持続であるようなひろがりの中に
包まれることができるかぎり、
幸福の貴重な素材である。
悩みをつき抜けて
それを独創的な諧和によって
支配している人の幸福の風光には、
他の人々をも高く引き上げる力がある。
幸福のためには、
祈りと戦いと叡知とが必要だということが、
いわゆる「人間としての条件」であるらしい。
(清水茂編『片山敏彦 詩と散文』小沢書店 P189)
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