偉人の自筆120点を販売
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水の流れる如く、滑らかに紙上を走る美しいペン書き
(モネの書簡解説 P82)
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『欧米名家文豪自筆書簡原稿目録』は、前回紹介した『西欧名家文豪自筆書簡原稿目録』に続く第2集である。古書肆「弘文荘」が1975年(昭和50年)1月、日本橋三越で開催した展示即売会の販売目録。タイトルの通り、欧米の偉人の自筆書簡や草稿類を集めたもので、商品の写真と解説文、そして価格が示されている。
例えば「ロマン・ロラン自筆草稿『スタンダールと音楽』及び自筆書簡集」は、自筆の表題1枚、自筆草稿44枚、自筆書簡6通のほか関係書類などをまとめたもの。「文章の訂正は割合に少ない」(P103)とあるから、浄書した原稿なのだろう。価格は180万円(当時)。

「ホイットマン自筆書簡」も面白い。死の約1年前に当たる1891年4月9日に書かれたもので、「代金は10日か12日前に領収。御注文の本(※詩集『草の葉』のこと)一冊は4月1日に郵便で発送。唯今モー一冊を同便で発送しました」(P114)とある。世界に多大な影響を与えた『草の葉』も、死の直前まで詩人が直接販売していたことをうかがわせて興味深い。価格は50万円(当時)。
そのほかガンジーやアインシュタインなど18~20世紀の人類史に名を刻む偉人の自筆120点を収録。これら人類の宝ともいうべき品々を日本で販売できたのは、弘文荘主人・反町茂雄の熱意の賜物か。
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水の流れる如く、滑らかに紙上を走る美しいペン書き
(モネの書簡解説 P82)
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『欧米名家文豪自筆書簡原稿目録』は、前回紹介した『西欧名家文豪自筆書簡原稿目録』に続く第2集である。古書肆「弘文荘」が1975年(昭和50年)1月、日本橋三越で開催した展示即売会の販売目録。タイトルの通り、欧米の偉人の自筆書簡や草稿類を集めたもので、商品の写真と解説文、そして価格が示されている。
例えば「ロマン・ロラン自筆草稿『スタンダールと音楽』及び自筆書簡集」は、自筆の表題1枚、自筆草稿44枚、自筆書簡6通のほか関係書類などをまとめたもの。「文章の訂正は割合に少ない」(P103)とあるから、浄書した原稿なのだろう。価格は180万円(当時)。

「ホイットマン自筆書簡」も面白い。死の約1年前に当たる1891年4月9日に書かれたもので、「代金は10日か12日前に領収。御注文の本(※詩集『草の葉』のこと)一冊は4月1日に郵便で発送。唯今モー一冊を同便で発送しました」(P114)とある。世界に多大な影響を与えた『草の葉』も、死の直前まで詩人が直接販売していたことをうかがわせて興味深い。価格は50万円(当時)。
そのほかガンジーやアインシュタインなど18~20世紀の人類史に名を刻む偉人の自筆120点を収録。これら人類の宝ともいうべき品々を日本で販売できたのは、弘文荘主人・反町茂雄の熱意の賜物か。
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