痛みを分かつ

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あなたとともに
今は亡き人(ずっと心の中にいる)に
語りかけております
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フランスの作家ロマン・ロランの自筆書簡である。1921年1月2日付。愛弟子ジャン・ド・サン=プリの母に宛てたもの。ジャンは1919年2月18日、スペイン風邪により22歳の若さで世を去った。それから約2年。第一次世界大戦は終結したものの、癒えない悲しみは続いた。

【意訳】
私たちのように、大切な人の素晴らしい思い出と
悲しい思い出を抱えている者にとって、日々は憂鬱です。
しかし、私はいつもあなたと同じ気持ちでおりますし、
あなたとともに今は亡き人(ずっと心の中にいる)に語りかけております。
どうぞご自愛ください(後略)